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本日発売のこの書籍をご恵贈いただきました。ありがとうございました。

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すでにsfchaosさんのブログにも詳細な書評がございます。さらなる参考書籍の紹介もあり充実しておりますので、まずこちらをお読みください。
みんなのR (ご恵贈お礼) – sfchaos blog
またAmazonにもレビューが寄せられておりますが、私の感覚で書かせていただきます。

推定対象者

  • 「とにかくRを使えるようになりたい」と思っているR初心者
  • 初心者から中級者へとステップアップしたい人

おそらく中級者あたりまでの方であれば、きっと勉強になるかと思います。以下特長をピックアップします。

膨大な内容をカバーしている

何よりもこれがすごい。普通なら分割するところを1冊にしています。Rでデータ解析していく上で必要となるトピックが余すことなく組み込まれています。また必要なことだけをうまく抽出し、内容がシンプルにまとめられているのが素敵です。

Rの「教科書」である

読み進めていくと、「ああこれは教科書なんだな」と強く感じました。網羅的であり、必要最低限の基礎的な内容をしっかり説明し、指し示す。
ある内容を実行するためにコードが記述してあり、それをベースに多少バリエーションを加えてコードを記述する。それぞれを実行してそのコードを理解させていく。特に4章から13章のR基礎の部分ではそれがはっきりと現れています。
Rの初学者が躓くポイントであるこの部分について、スムーズに使えるように工夫されているなと思いました。

「可視化」の重要性とその方法がわかる

やはり可視化は重要です。本書は(ほぼ)一貫して{ggplot2}を使用し、分析を実行する度にggplotで各種グラフを描いています。これを繰り返すことで「まず可視化する」ことが習慣として身につくのではないかと思いますし、いい練習になるでしょう。

ドキュメント化、パッケージ作成、Rの情報源について言及している

Rmd大好き人間としては23章に{knitr}が紹介してあって心がぴょんぴょんしました。現在のR界隈ではR MarkdownやShinyといったインタラクティブなコンテンツ生成は日々注目を集めています。またR上でドキュメント作成まで完結することの意義は非常に大きいものです。

さらに、パッケージ生成についても触れられています。パッケージ生成は(私の基準で)中級者の基準だと思っていますので、それを手助けするものとなるはずです。

そして付録Aには「Rの情報源」について取り上げられています。よく「Rの情報はたくさんあるよっ」と皆さんいいますが、まだ初心者にとっては何がいいのか全くわからないのが実際のところですし、慣れている人はしばしばそのことを忘れます。このような情報源を提供しようとする、そのことが嬉しかったです。
ただ当然なのですが、ここで紹介されているのは基本英語圏です。日本国内についての情報はありませんが、海外の最新の情報はキャッチできるでしょう。国内については…がんばって毎週ブログでまとめていきます。

気になった点

ただ一方的に褒めるのも不十分なので、いくつか気になった点をあげます。

{dplyr}+{tidyr}が未紹介
これは多分多くの方が感じると思いますが、原本執筆時点ではcran未登録だったので避けたのだと思います。仕方ないですよね…。
RStudioの便利機能がもっと欲しかった
紙面の都合やRStudioの開発スピードの速さもあるのでしょうが、コード補完などもうちょっと紹介してもらえたら、もっとRStudioが支持される理由が伝わったのではないかなと思いました。

最後に

この本は「Rの教科書」として手に取るには、私の知る限り最良の一冊です。今後私が担当する初心者セッションではこの本を紹介していきます。
そして、Rを使えるようになりたいと思っている方は、ぜひこの本を手にとって、ひたすら写経してください

この本によって、Rが「ややコアな人」から「みんな」に開放されることを願っています。

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