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はてなブックマーク - 質問紙のデータ入力をExcelでするときの小技(基本編)
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夏も終わって段々と秋の香りがし始めたこの頃。
大体この頃になると大学では卒業研究などで、質問紙調査を行って分析をしていくという学生も多くなってきます。私のゼミでも学生が必死になっていろいろな調査を行っていますが・・・ほんとにExcelが使えないんだなと毎年実感します。
  そしてもしかしたら、全国にそういう方々がたくさんいるのではないのか?と思い、ちょっと記事を書くことにしました。なお、私はデータ入力の時には、マウスを全くといっていいほど使いません。

○対象:質問紙などをExcelに入力しようとしている人、楽したい人
○対応ソフト:Excel2000・2003・2007・2010

1.データセットの作り方
1-1.変数名の作成・入力
 変数名の作成方法ですが、連番の項目はオートフィルしてしまいましょう。
 なお、オートフィルは「S101」とかからオートフィルしたら「S102,S103・・・」となりますが、実はもっとバリエーションがあります。たとえば「第一営業部」をオートフィルすると、「第二営業部、第三営業部・・・」となります。曜日などにも対応しています。ただし、アルファベットはオートフィルで進みません。

1-2.正規化を意識したデータセットを
 アンケートの入力で結構困るのが、複数回答などをどう入力するかです。「3つえらべ」とかなら3つ分変数を準備するだけでいいのですが、指定されていないと、変数をいくつ作ればいいかもわからなくなります。
 個人的にはリレーショナルデータベースの正規化を意識して入力するのも一つの手段だと思っています。「データベースとか正規化とか訳わからん」という方は、要するに「複数回答の所は、別の表でまとめて作ってしまおう」と理解してもらえればOKです。

1-3.規則をきめておく
 学生時代についついやって苦労したのが、「欠損や空白をどのように入力処理するか」を考えずにスタートしてしまうこと。これは必ず明文化して質問紙と一緒に保管しておくこと。これ絶対。

2.データ入力の基礎
2-1.日本語入力システムの設定
 データ入力の場合、大抵は数字で入力することが多いのでテンキーを利用すると思いますが、日本語入力がONでもテンキーだとOFFモードで入力できる設定があります。

 ・Microsoft IMEの場合・・・言語バーからプロパティ → 「全般」タブ内の「テンキーからの入力」で設定
 ・ATOKの場合・・・言語バーからプロパティ → 「入力・変換」タブで、[設定項目]の「入力補助」のエリアで設定
 これを設定しておくと、テンキーでの入力がスムーズになります。

2-2.アクティブセルを右へスライドさせるパターン
 データは入力する度にセルを横にスライドさせていくと思います。アクティブセルを横スライドさせる方法としては・・・
 (1)→キーを押す
 一番シンプルで、かつ基本。私は結局これに戻ってきました。
 この方法のメリットは、「右手だけで入力可能」という点。左手にアンケートを持って、右手で入力するという完璧なスタイルができます。
 なお、次の行に進むには、エンターを押して、また一番左に戻るという流れになります
 (2)Tabキーを押す
 変数が少ない場合には、これの方が使い勝手がいいかも。
 Tabキーを押すと、右にスライドします。左に戻したい場合は、Shift + Tabです。
 しばらくTabキーで入力・スライドさせた後にEnterを押すと、下の行の、Tabキーを押し始めた地点まで自動的に戻ります。つまり、(1)よりも1手間省けます。
 ただし、このTab利用は入力に両手を使用します。これがちょっと面倒。
 (3)Enterキーの後のセル移動の設定変更
 ExcelではEnterキーを押すと、自動的に下に移動します。しかしこれは設定変更できます。
 つまり、「Enterキーを押すと、下ではなく右に移動する」ようにすればいいのです・・・が、あまりお勧めしません。設定を変更して戻して・・・というのが面倒だし、上述の方法の方が効率がいいからです。
 (4)入力する行をあらかじめ選択し、Enterで右スライド
 Excelでは、あらかじめデータ範囲を選択しておいてから入力すると、範囲外に入力されなくなります。これを利用した方法です。
 ・・・ぶっちゃけ、使わない方がいいでしょう。いちいちマウスを使うことになるし、作業工程が増えて非効率的です。

3.使える小技集
3-1.アクティブセルのリターン(左端に戻す)
 セルを左端に戻すには、普通は←キーとか、マウスでスクロールさせてクリックとかを使うと思います。それ以外で便利な方法をいくつか紹介します。
 (1)Homeキーを押す
 左端に戻すだけならHomeキーを一回押すだけ。これでA列まで一気に戻ります。
 (2)Endキーの後に矢印キー
 Endキーを押すとExcelは「Endモード」になり、その後矢印キーを押すと、その方向に一気に移動します。
 なお、この移動は①セルにデータが並んでいる場合は、そのデータの端まで、②セルに空欄が並んでいる場合は、データに出会うまで、という移動となります。強制的にA列に戻るHomeとは違いますが、知っているといろんな場面で活躍します。(表の一番最後にまで飛ぶときなど)
 (3)Ctrlキー + 矢印キー
 私はこれをよく使っています。動き方は(2)と同じです。Endキーでもいいのですが、Shiftキーとかも一緒に使うことがあるし、キー配置的にこっちの方が使いやすいから。

3-2.シート間移動(シートの切り替え)
 複数のシートを使って入力する場合(たとえば複数回答や自由記述は別シート、など)、シートを切り替えて入力していくことになります。普通はシート見出しをクリックして切り替えるのですが、いちいち切り替えるのは面倒です。
 シートの切り替えには、「Ctrlキー + PageUp」または「Ctrlキー + PageDown」が便利です。
 前者が「前のシートへ」、後者が「次のシートへ}となります。つまり、自由記述を入力しようと思ったら、Ctrl + PageDownで次のシートに移って入力し、終わったらCtrl + PageUpで戻ってくる。キーボードだけで素早くできるようになります。

4.使用例(私の事例)
 上述の小技で、私が実際にやっているデータ入力はこんな感じです:
 (1)入力するデータの変数・規則を作る
 (2)矢印キーとテンキーで入力し、1冊分終わったらEnterキーで下の行へ
 (3)Ctrlキー+←キー、or Homeキーで左端へ移動
 (4)2~3を繰り返す
 (5)シート移動が必要なら、その都度Ctrl + PageDown / PageUp

 これならマウスを使わずにそのまま入力できます。

以上です。 そのうちこの続きとして、応用編をまた書きます
 (時期は未定です)

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