小ネタです。
この記事は前回書いた記事(LibreOffice Writerでスタイルを使ってみよう)で説明しきれなかった部分について、追加するつもりで書いてます。あと、用語が不適切な部分があるかも知れません。ご了承下さい。
もし未読でしたら、そちらを一読してもらえると助かります。
スタイルは階層を持っている
まず、前回使用しました「スタイルと書式設定」のウィンドウを見て下さい。
この項目、一番上の「標準スタイル」以降は右にずれていて、階層的になっているのが分かるかと思います。そう、スタイルは階層的な構造を持っています。階層性を持つ事でどういうことが起こるかというと「親スタイルと子スタイルの両方の設定が影響する」ことになります。
※この親・子という表現は私が勝手なイメージでつけてます。親スタイルは正確には「原型スタイル」という表現となっています。ごめんなさい。
スタイル設定の「あたり方」
具体例として、「見出し」と「見出し1」を取り上げます。
「見出し」スタイルはその下に「見出し1」とかを持ちますので、「見出し1」の親スタイルとなります。また逆の立場から見れば、「見出し1」スタイルは「見出し」スタイルの子スタイルとなります。そしてスタイルの設定は(問題がない限り)親から子へ継承されます。この場合でいうと、「見出し」に設定された書式は「見出し1」にも引き継がれます。
こちらは「見出し1」の設定です。説明の所を見てもらうと、フォントの種類について設定されていないことが分かるかと思います。
ところがこの「見出し1」スタイルを設定すると、標準のフォントとは違うゴシック系のフォントが設定されます。それは、「見出し」スタイルにフォント種類について設定があるからです。こちらが「見出し」の設定です。
説明の部分を確認してもらえれば分かるとおり、ここで設定されているTakaoPGothicが継承された結果、「見出し1」にもこのフォントが設定されているんですね。
スタイルの優先順位
それでは、「「見出し」にはTakaoPGothicを設定したが「見出し1」にはIPAゴシックを設定した」場合には見出し1はどうなるのでしょうか。
結論からいうと、IPAゴシックが設定されます。親スタイルと子スタイルでは、まず子のスタイルが優先的に当たるようになります。そして子スタイルで設定されていない内容については、親のスタイルが当たるようになるみたいです。このあたりの感覚は、Webでスタイルシートを設定したことがある方ならつかめるんじゃないかと思います。
おわりに
このスタイルの階層性を頭に入れておくと、自分用テンプレート作成が捗るようになります。
あるまとまり(見出しグループ)に共通する設定は親スタイル(「見出し」)で設定し、個別でしたい設定(「見出し1」など)はそれぞれの子スタイルで設定するようにすれば、管理するのも簡単ですし、統一感も得やすくなります。
また「自分用テンプレ、作るのめんどくせぇ」という場合でも、だいぶ効率よく設定できるようになるのではないかと思います。個人的には「見出し」と「リスト(箇条書きや番号付きの親)」などは使えるかなと思っています。
よかったぜひ一度お試しください。
なお、MSOffice Wordでもこのあたりの階層はあるんだとは思いますが、さっと探した時点で止めました。あれはすごく管理しにくいし設定しにくいです。。。